走る喜び 共に NAHAマラソン 南部路景色 楽しみながら


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国際通りを駆け抜けるランナーたち=2日午前9時15分ごろ

 沖縄県内外から約2万5千人が出場した2日の第34回NAHAマラソン。初回からの連続出場記録を伸ばす人、同僚と一緒に参加する人、仮装する人などさまざまなランナーの姿があった。それぞれの思いや絆を胸に抱いて、本島南部を駆け抜けた。

 午前9時、万国津梁の鐘が鳴ると、スタート地点の明治橋交差点を埋め尽くしたランナーたちが一斉に走りだした。曇り空ながら時折日が差し込み、10月下旬並みの陽気に包まれたこの日、時間が進むにつれ気温も上がり、那覇の最高気温は27度を超えた。景色や雰囲気を楽しむランナーがいる一方、ゴールを前に険しい表情を見せる人も。その一人一人に「頑張れー」と沿道から声援が送られ、背中を後押しした。

 那覇市壺屋の姫百合橋付近。多くの人がランナーを見守った。目の前を駆け抜けるランナーに、拍手したり旗を振ったりして応援した。母親と一緒に訪れた与那嶺康介さん(14)=石田中2年=は、初めて沿道から応援した。「完走目指して頑張ってほしい」とエールを送った。

 糸満市の兼城交差点前では、兼城小や西崎小、潮平小のスポーツチームに所属する子どもたちが黄色い声援を送った。潮平小6年の金城恵輔君(11)は「こんなにも長い距離を走れるなんてすごい」と尊敬のまなざしで見詰めていた。

 ゴール地点の奥武山陸上競技場。完走証即時発行センターでは、ボランティアの高校生らがハイタッチで完走者を出迎えた。「お疲れさまでした」。声を掛けられた完走者が「ありがとう」と笑顔を見せた。

 愛知県から初めて参加した立川亜希子さん(48)は、知り合いからNAHAマラソンの評判を聞いていた。「沿道でたくさん食べ物を頂いた。おなかいっぱい」と大会を楽しんだ様子だった。