宜野湾市議会、県民投票に「反対」意見書を可決 「普天間の危険性除去が明記されていない」


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名護市辺野古の埋め立て賛否を問う県民投票に反対する意見書を賛成多数で可決する宜野湾市議会の市議ら=4日午前、宜野湾市議会

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立て賛否を問う県民投票を巡り、同飛行場を抱える宜野湾の市議会(上地安之議長)は4日、与党側が提出した県民投票に反対する意見書を賛成15人、反対10人の賛成多数で可決した。県民投票に反対する意見書の可決は石垣市に続き2市町村目。

 意見書には、議長を除き与党会派の絆輝クラブ9人、絆クラブ3人、公明党3人が賛成し、野党会派の結・市民ネットワーク5人、日本共産党1人、社民党1人、中立会派の共生の会3人が反対した。意見書の宛先は県知事。

 意見書では県民投票について「普天間飛行場問題の原点である危険性の除去について全く明記がされておらず、騒音問題などで長年苦しんでいる宜野湾市民が置き去りにされる」と指摘。「『辺野古県民投票の会』の請求要旨で普天間の固定化につながる最悪のシナリオに全く触れておらず、強い憤りを禁じ得ない」と懸念を示した。その上で、普天間飛行場負担軽減推進会議の早期再開や一日も早い飛行場の閉鎖・返還を求めた。【琉球新報電子版】