憧れのドレス 諦めない 障がい者らモデルに 沖縄市でファッションショー


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 【沖縄】3~9日の「障がい者週間」に合わせた「障がい児・者福祉フェア」(障がい者週間福祉フェア実行委員会主催)が4日始まり、フェアの一環として障がい者によるファッションショーが同日、沖縄市役所で開催された。同市では初の取り組み。参加者はドレスや和装、琉装など自ら選んだ服をまとい、歓声に包まれた。

笑顔を見せる参加者ら=4日、沖縄市役所

 「約2年かけて実現した」と目を潤ませるのは、ショーの実行委員長を務めた島粒希さん。きっかけはウエディングドレスに憧れを抱く女性たちだった。「障がいがあるというだけでやりたいことを諦めてほしくない。これを機に諦めていたことを一つずつ実現してほしい」。市役所をショーの場に選んだことに、島さんは「毎年パネル展示などをしているが、当事者たちを前に出したかった」と話した。

 比嘉彩矢芽さん(24)と伊志嶺達也さん(45)らは「和洋折衷」をテーマに堂々とポーズを決めた。「練習のおかげで落ち着いてできた」と笑顔の伊志嶺さん。比嘉さんは「いろいろな取り組みで障がい者の理解が広まってほしい」と話した。

 ショーの後、市役所前ではオープニングセレモニーも開かれた。参加者と共にモデルも務めた桑江朝千夫市長は「誰もが住みやすい共生の社会づくりを考えるきっかけにしてほしい」とあいさつした。

笑顔を見せる参加者ら=4日、沖縄市役所