「永久承諾」で食い違い 空自と沖縄・渡嘉敷村


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 【渡嘉敷】渡嘉敷村前島での「永久承諾」の取り決めに基づく訓練について、航空自衛隊那覇基地は事前の村への連絡を必要とせず「集落を除く前島全体」で実施することが可能とする。陸地を使用した訓練も行っている。一方で「永久承諾」の内容を把握してないとする渡嘉敷村は、陸上での訓練は行われていないとの認識だ。村総務課は「これまで(前島の)陸地を使う訓練は、一度も申請を受けたことがない」と強調する。訓練を巡って双方の認識に違いが出ている。

 空自那覇基地は「永久承諾」の取り決め以外の訓練については村に事前に通知しているという。

 村によると、電話連絡後に訓練の実施計画がファクスで送られてくる。村は関係機関への周知について「自衛隊に任せている」と説明する。

 11月15日に空自那覇基地から「空中消火訓練」を11月20~22日の間に実施すると連絡があった。空自那覇基地によると、空中消火訓練を20日に、「永久承諾」に基づく救難隊の訓練を同21、22日に実施したという。空自那覇基地は、村に「永久承諾」にある救難隊の訓練について伝えていない。同21日、陸地に隊員がヘリから降りる様子が確認されている。