FC琉球新監督決定 樋口氏 進化誓う 「躍動感」と「一体感」を表現


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 来季サッカーJ2に昇格するFC琉球の新監督に、今季までJ3のY.S.C.C.横浜で監督を務めていた樋口靖洋氏(57)の就任が14日、決まった。FC琉球が発表した。樋口氏は球団HPで「選手たちが生き生きとプレーする『躍動感』と、チームが一つになって連動し、ひたむきに戦う『一体感』をピッチで表現し、攻撃的に戦う」とコメントし、今季の「3対1で勝つ」超攻撃型サッカーの進化を誓った。この日は喜名哲裕トップチームコーチと佐々木将貴GKコーチとの契約更新合意も発表された。

 樋口氏は1961年生まれで三重県出身。選手としては四日市中央工業高校を卒業後、日産自動車サッカー部(現横浜F・マリノス)でプレーした。85年から日産や横浜F・マリノスの各世代のアカデミーで指導し、99年から2005年には横浜F・マリノスでコーチを務めた。

 06年からはモンテディオ山形、大宮アルディージャ、横浜FC、横浜F・マリノス、ヴァンフォーレ甲府の監督を歴任、16年から今季までY.S.C.C.横浜を指揮した。

 横浜F・マリノスのコーチとして00年のナビスコカップ優勝、03、04年のJリーグ年間優勝を経験した。監督としては同じく横浜F・マリノスで12年に天皇杯3位、13年はリーグ戦2位、天皇杯優勝、ナビスコカップ3位、14年にはACLに出場するなど手腕を振るった。

 今季は琉球と2試合を行い、1勝1分け。琉球の印象について「主体的にプレーし、チームでボールを動かし、躍動感あれる攻撃的なサッカーでJ3を制覇しました。このプレースタイルは私のサッカー感に大変近いものであり、対戦相手として大いに参考にし、勝手ながらライバル視をして戦いを挑んでいました」と評価。

 J2に臨む点に「さまざまなスタイルのチームがあり、非常に難しく、タフな戦いが待ち受けている。しかし、FC琉球を率いる上では、チームが積み上げてきたスタイルを継承し、発展させ、さらに魅力のある攻撃的なサッカーを展開して、ブレることなく戦い抜きたい」と意欲を示した。

 今季まで琉球の監督を務めていた金鍾成(キム・ジョンソン)氏は、契約満了で退団し、来季はJ2に昇格する鹿児島ユナイテッドFCの監督就任が決まっている。