【宜野湾】宜野湾市の松川正則市長が名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票の不実施を表明したことを受け、「沖縄『建白書』を実現し未来を拓く島ぐるみ会議・ぎのわん」のメンバーと市民らが26日、宜野湾市役所前で会見し、市長の判断に抗議し、住民訴訟に向けた準備を進めることを発表した。
島ぐるみ会議・ぎのわんは、市長に県民投票実施の再考を要請すると同時に、投票権を侵害されたことに対する損害賠償を請求する訴訟の原告団を募る作業を始める。来年1月6日までに「辺野古埋め立て・新基地建設反対の民意を示す県民投票連絡会」の支部を立ち上げ、市長と予算案に反対した市議に公開質問状を提出する。
島ぐるみ会議・ぎのわんの安次嶺美代子共同代表は「辺野古埋め立てには宜野湾市民も個々の思いがある。意思表示の場を奪うことは許されない。市長には専決で事務を実施してもらいたい」と訴えた。
市民らは同日午前、松川市長への直接抗議のため市役所を訪れたが、市長が不在だったために和田敬悟副市長らが面会に応じた。非公開の面会で、市民らは県民投票の実施を再度検討するよう求めたのに対し、和田副市長は「記者会見で述べたように市長の意思は固い」と述べたという。