春高バレー 西原(男子)8強逃す


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西原―雄物川 3枚のブロックで跳ぶ西原の(左から)池城浩太朗、山城友佑、儀間敦也

 バレーボールの全日本高校選手権第3日は7日、東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザで3回戦と準々決勝を行った。県代表の男子西原は雄物川(秋田)に16―25、21―25の0―2で敗れ、7年ぶりの8強入りはならなかった。男子は首里中出身の宮城テリークがエースを務める全国高校総体優勝の市尼崎(兵庫)のほか、2連覇を狙う鎮西(熊本)や前回準優勝の洛南(京都)、清風(大阪)が準決勝に勝ち上がった。女子は総体、国体との3冠を目指す下北沢成徳(東京)が準々決勝で鎮西に2―0で快勝。2連覇が懸かる金蘭会(大阪)、前回準優勝の東九州龍谷(大分)、八王子実践(東京)も4強入りした。準決勝は12日、決勝は13日に行われる。

▽男子3回戦雄
物 川(秋田)
 2―0(25―16,25―21)
西 原

◆コンビ、強打に阻まれる/持ち前の粘り届かず

 体は小さくても全国で戦えることを証明し勝ち進んだ西原。レシーブからつなぐコンビバレーで展開力のある攻撃を見せてきたが、184センチのエース栗田を擁する雄物川(秋田)のオープン攻撃に対応できず、ストレート負けした。

 ジャンプサーブ、高い打点のスパイク、高いブロック…、序盤から守りで揺さぶられ、レシーブからの攻撃がつながらなかった。相手の栗田と渡邊の両エースによる強打はコースにも打ち分けられ、ブロックのワンタッチもままならない。「口では落ち着けと言っていたが、みんな落ち着かなかった」(池城浩太朗)。第1セットは16―25で早々に失った。

 第2セットは3枚ブロックで相手エースを徹底マーク。サーブでレシーブを崩し、時間差攻撃も決まり始めた。中盤はやや先行。しかし、修正を図った相手エースの反撃に遭い、ミスもあり19―19と追い付かれた。最終盤は持ち前の粘りも十分に発揮できず、競り合う間もなく21―25でゲーム終了。「理想の展開になるのが遅かった。もう少し我慢しきれたら。打ち分けられたし、やられましたね」(儀間敦也)。

 相手の強打に対抗しようと、レフトの仲村英治は2段トスや時間差から、緩急をつけブロックを抜いた。「力不足」と反省する一方、「下を向かず前だけを向いていく。3年生の思いが分かった大会だった」とうなだれることはなかった。

 8強入りはならなかったが、チームに気落ちはない。新主将の池城は「自分たちのバレーが全国に通用することが分かった」と確かな手応えを得た。池城に主将を手渡す3年の宮平尚典は「みんな伸びしろはある」と「伝統のコンビバレー」のさらなる飛躍へ、たすきをつないだ。
 (石井恭子)