新里県議会議長「まだ断念ではない」 県民投票条例改正に向けた調整状況を知事に報告 面談後、記者団に語る


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
玉城デニー知事との面談後、記者団の質問に「議長として動くことはできない現状だが、断念ではない」と述べる新里米吉議長=21日、県庁

 県議会の新里米吉議長は21日午前、県庁で玉城デニー知事ら県三役と面談し、辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票の全会一致に向けた条例改正の議長調整の状況を報告した。

 県政与党3会派のうち2会派が議長の提案した選択肢の3択案に反対していることについて、新里議長は「現状で議長として動くことはできないが、まだ断念ではない」と与党内の議論に変化が出るか見守る姿勢を示した。知事との面談後、記者団に答えた。

 新里議長は記者団に「与党がまとまっていないのに、野党と話をするとおかしくなる。現状で議長として調整に動くことはできない」として21日に予定していた与野党会派を集めた会議が開催できなくなったことを知事に伝えたという。

 一方で、新里議長は「これまでと状況が変わっている。いよいよ県民の3割が投票ができない事態になろうとしているのをどうするか、政治家として考えないといけない」と3択で全会一致を目指す自身の立場を主張し、「時間がない中で野党との調整に入れないことは厳しいが、条例制定請求で動いた人たちの与党会派への動きもあるように聞いている。あきらめるなという声も私のところに来ている」と状況が変化する可能性に言及した。【琉球新報電子版】