キングス、滋賀に敗れる 55―65、リズムに乗れず Bリーグ第33戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは23日、沖縄市体育館で滋賀レイクスターズと今季第33戦を行い、55―65で敗れた。通算成績は23勝10敗。同日は琉球新報社の冠試合として行われた。ゾーン守備で内を固める滋賀に対して、キングスは外のシュートで攻めたがなかなか決まらず、逆に守備では相手外国人選手の個人技で失点を許した。この悪い流れをゲーム全体で変えられず、やや盛り上がりに欠けた試合で敗れた。次戦は26日、愛知県のウィングアリーナ刈谷でシーホース三河と戦う。

 (沖縄市体育館、3260人)
滋賀(7勝26敗)
 65―55(11―10,20―13,16―16,18―16)
キングス(23勝10敗)

 【評】滋賀のゾーン守備に第1Qから苦しめられたキングスは、外からのシュートで攻めるも3点弾の成功率は低調で序盤から追う展開に。

 守っては、滋賀の外国人の個人技を中心に押し切られて田代直希がファウルアウトするなど、もがき続けたが、最後までリズムに乗れなかった。

◆状況判断迷った

 佐々宜央HC(キングス)の話 キングスではよくあるが、劣勢のときの状況判断に迷ってしまっていた。出だしは良かったが、シュートを外しただけでこの世の終わりみたいな顔している選手もいた。後半は盛り返した時間もあったがターンオーバーが続いてしまった。

◆素晴らしい守備

 ジョーン・デニスHC(滋賀)の話 負けが続いて選手も苦しいときが続いているが、この試合は40分間集中し続けて、素晴らしい守備ができた。

◆最後まで守備崩せず

キングス―滋賀 第4Q ディフェンスに阻まれながらもシュートを決めるキングスの並里成=23日、沖縄市体育館(中川大祐撮影)

 西地区首位の琉球ゴールデンキングスは、地区最下位の滋賀レイクスターズのゾーン守備を最後まで崩せず、40分間を終えた。帰路に就くファンも、消化不良な表情を見せた。試合後の記者会見室でため息を吐き、無言で天井を見つめた佐々宜央HC。「選手は勝ちに来ているその姿を、ファンに見せてほしい。がっかりな部分がある」と、反省点を挙げ続けた。

 滋賀のゾーン守備は予測してきたが、第1Qから外のシュートが決まらず、数点差を追う展開が続く。「うちのチームによくある、大差でもないのに劣勢が続くと状況判断に迷う流れ」(佐々HC)だった。第3Qはジェフ・エアーズがリバウンドやトランジションの速さで反撃の場面を作り、並里成も素早いドライブからのアシストで鼓舞したが、チーム全体のエンジンが高回転へ振り切らなかった。

 この試合は、新加入のケビン・ジョーンズの初ホームゲーム。負傷したジョシュ・スコットも会場に駆けつけたが、ふがいない試合で勝ち星を逃がした。敗因は戦術の選択か、選手のメンタルか。「それを的確に言えない自分が悔しい」と、指揮官は語った。それでも、ファンの熱い声援を受けたジョーンズは「残念な結果になりましたが、次は皆さんの力を借りてホームコートを守りたい」と、前を向いた。
 (嘉陽拓也)