親泊(糸満)男子102キロ級初V 重量挙げ高校選手権


社会
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男子102キロ級、クリーン&ジャーク3回目で135キロを差し上げる親泊元希(糸満)=27日、糸満市の沖縄水産高校(滝畠豊美撮影)

 重量挙げの第42回琉球新報旗争奪高校選手権大会は27日、沖縄県糸満市の沖縄水産高であり、男女の個人と団体を行った。男子102キロ級で親泊元希(糸満2年)がスナッチ110キロ、ジャーク135キロのトータル245キロで初優勝した。男子55キロ級は榮蒼(沖縄工業3年)がスナッチ92キロ、ジャーク118キロ、トータル210キロで、女子59キロ級は大湾ゆみか(豊見城南3年)がスナッチ76キロ、ジャーク101キロ、トータル177キロでそれぞれが3連覇を達成。女子71キロ級は吉武温子(那覇国際3年)がスナッチ86キロ、ジャーク100キロで2連覇した。団体男子は沖縄工Aが45点、女子は豊見城南が25点で1位だった。

◆抑えて2位と75キロ差/親泊 高成功率、図抜けた力

 男子102キロ級の親泊元希(糸満2年)は6本全て成功させ、スナッチ110キロ、ジャーク135キロで初優勝した。新人大会以降の大会は全ての栄冠をものにする。2位をトータルで75キロ引き離しても、「力は抑え気味だった」と、図抜けた力を示した。

 今大会は自分の強みである「成功率の高さ」を確かめた。先週優勝した九州選抜の疲れを考え、宮城篤監督から「抑えていけ」と指示があり、自己記録のスナッチ115キロ、ジャーク140キロには挑戦しなかった。高い成功率を生かして手堅く頂点に立った今大会。スナッチとジャークの最後の試技で、フォームが乱れる課題も見つかった。

 成功率の高さは、反復練習による筋肉の増強と安定したフォームによる。「昔から反復練習は苦にならない」。中学の頃はバスケ部でシュート練習を毎日200本、自宅にもバスケゴールを設置し練習に励んだ。重量挙げもいつも限界まで挙げ続ける。スクワットやデッドリフトで足をぱんぱんになるまでいじめ、練習後のマッサージが日課だ。「基礎練習をすると乱れが見える。課題が見つかればそこを直す」と着実に成長。体重も始めた頃の70キロから、99キロに増量した。

 南部九州総体に向け、宮城監督は「ポテンシャルがある」と太鼓判を押す逸材だ。目標のスナッチ130キロ、ジャーク150キロに向けて「いい感じだ」とひたすら練習を繰り返していく。
 (古川峻)