知念慶、3年目へ軽快 Jリーグ連覇 川崎沖縄入り


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リラックスした表情で練習するFW知念慶(右から2人目)ら川崎フロンターレの選手たち=31日、八重瀬町の東風平運動公園サッカー場(大城直也撮影)

 サッカーJ1で昨年、2連覇した川崎フロンターレは、県出身のFW知念慶(南風原中―知念高―愛知学院大出)ら選手、監督が31日、沖縄入りし、八重瀬町の東風平運動公園サッカー場でキャンプを開始した。会場にはファンやサポーター約150人が駆け付け、リーグMVPの家長昭博や中村憲剛ら中心選手の迫力あるプレーにくぎ付けだった。川崎は1次キャンプ(1月16日~26日、宮崎)を終え、2月9日まで沖縄キャンプを行う。ランニングなどで軽く汗を流した後、パス練習やゴール手前で細かいパスをつなぐコンビネーションの練習を行った。川崎は2月2日まで同サッカー場でキャンプを行った後、中城村の吉の浦公園ごさまる陸上競技場で8日まで、9日は南城市陸上競技場でガンバ大阪と練習試合を行う予定。DF宮城雅史(具志川中―具志川高―駒澤大出)がいるJ2京都サンガFCも31日、八重瀬町具志頭運動公園陸上競技場でキャンプを始めた。10日まで行う。

 31日からはじまった川崎フロンターレの沖縄キャンプ。国内トップ級の選手がひしめくピッチ上で、軽快な動きを見せるFW知念慶(南風原町出身、23歳)の姿があった。プロ1年目は4試合のみの出場だったが、昨季は27試合に出場して4得点。チーム内でもその実力ぶりが認められつつある。真剣なプレーな中にもリラックスした表情も見せ「チャンスをもらえて、良いシーズンだった」と振り返る。一方で「悔しいゲームも多く、今季は10得点を狙う」と反省も。常勝チームで迎える3年目のシーズンへの覚悟を口にした。

沖縄キャンプを始めたMF中村憲剛(右から2人目)ら川崎フロンターレの選手たち

 昨季、ジュビロ磐田との開幕戦は、スタメンでワントップを務めた。9月の第28節の長崎戦は、先制ゴールを決め、勝利にも貢献した。チームはその試合から首位に浮上。選手層が厚いチームの中でも「自信を持ってプレーし、優勝に貢献できたシーズンだった」と話し、充実感をのぞかせた。

 177センチ、73キロ。フィジカルも強力だが、スピード、ボール保持力、パスの精度なども兼ね備えるオールラウンダーの選手だ。昨季はリーグ戦に加えて、天皇杯などの公式戦を含めると計10得点を挙げた。

 地元でのキャンプはファンも多く訪れる。「どんなプレーもそつなくこなすことが、持ち味だと思う」と自己評価し「今季はもっとゴールを意識していきたい。チームとしてもタイトルを取りたい」と意気込む。国内最高峰のリーグで挑戦を続ける23歳の向上心に終わりはない。
 (喜屋武研伍)