琉球新報社 下地敏彦宮古島市長が31日、県民投票の実施を表明したことを受け、関連予算案を否決してきた市議会与党団会長の棚原芳樹氏は「最終的には市長の判断と権利なので、われわれはそれに従って粛々と進めていきたい」と見解を述べた。
一方、野党の國仲昌二氏は「実現を求めている立場なので今回の決定はもちろん良かった。だがもっと早めに決断すれば混乱しなくて済んだ」とくぎを刺した上で、「実施が無事決まったことで、今後は市民へ投票所に足を運ぶよう呼び掛けていく」と意気込んだ。
同日の市議会全員協議会が始まる前に、棚原氏は与党議員と意見交換しており「市長の決断に従っていくしかないという雰囲気だった」と与党内の反応を語った。下地市長の決断を「県民の投票の権利を奪うなということで、沖縄本島の方でもいろいろ聞いて今日の判断に至ったと思う」と受け止め、「市議会も開かないとしているので、市長判断にどうのこうの言いたくはない」と話した。
市議会の佐久本洋介議長は、与党議員が市長の説明に納得しているかどうかについて「納得してるかどうかの話ではなく、現状は市長の判断に従うしかない」と述べるにとどめた。与党議員の一人は「（与党の）それぞれ複雑な思いはある。でもやると決まってるならば従うしかない」とこぼした。
