沖縄一周駅伝あす号砲 14市郡出場、31区間駆ける


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 駅伝の県知事杯第42回沖縄一周市郡対抗駅伝競走大会(主催・沖縄陸上競技協会、共催・県、琉球新報社、ラジオ沖縄、沖縄テレビ放送、特別協賛・沖縄電力、JAおきなわ、日本トランスオーシャン航空、協力・アイサム、県ランナーズクラブ連合会)が2日から、那覇市の奥武山陸上競技場を発着点に開催される。大会には計14市郡が出場し、2日は国頭村役場前まで、3日は国頭村役場前から奥武山競技場までと、本島をほぼ一周する31区間(287キロ)で走力を競う。熱戦を展望する。

<レース展望>島尻、連覇へ学生勢鍵/増設の中学生区間も重要

 昨年、16年ぶりに栄冠をつかんだ島尻郡は、設立当初から関わり、大会を熟知する具志堅政隆監督が今年も指揮を執る。エース田島光(知念高―関東学院大)を中心に、力のある学生勢がどれだけ力走できるかが連覇の鍵だ。

 昨年、3分12秒差で頂点を逃した国頭郡は、宮平健太郎(コザ高―日本薬科大)や宇茂佐隼人(本部町役場)ら実力者がそろう。エースの関口海月(北山高―亜大出、旭化成)は出走できない見込みだが、チーム力で2年ぶりの王座奪還を狙う。

 昨年3位の宮古島市は、県内のマラソン大会で上位常連者の與那嶺恭兵(琉球物流)や瑞慶覽伸哉(滝ケ原自衛隊)がけがのため欠場。今回は地力が試される。昨年、初日の9位から、高校生やOB陣の熱走で最終成績を4位まで上げた沖縄市は、神里裕司(コザ高―岐阜経済大)、県高校新人駅伝大会を制したコザ高の山城弘弐らのレース運びに期待が掛かる。

 上位勢の混戦が予想される中、優勝するためには女子の区間も重要だ。昨年の女子総合順位で1位となった名護市は、全国高校駅伝に2年連続で出場している名護高の渡慶次日菜、吉元花らが先頭に立って引っ張る。

 一方、初日の後半出だし(金武町中央公民館)を担う中学生は、2区間から3区間に増設された。後続に良い流れをつなぐ重要な区間となる。

 ほか、フルマラソン県内記録保持者の南城市・濱崎達規(南城市役所)や県内大会で結果を残し続ける豊見城市・仲間孝大(経営支援センター)らは、個人としての走りも注目され、チームの浮上にも大きな影響を与える存在となる。混戦を制するには、粘り強くたすきをつなぐことも欠かせない。(協力・國場馨沖縄陸上競技協会長)