トラブル撮影やめて モバイルプリンスの知っとくto得トーク[96]


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モバイルプリンス

 

東京都内の高校で撮影された動画が拡散されて大きな話題になっている。

その動画では、廊下で生徒と先生が言い争いをしており、最後に先生が生徒を殴るシーンが撮影されていた。

 

テレビのワイドショーなどでも報じられていますね。
 

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この動画が投稿された当初は殴った先生を非難する意見もあったが、拡散されていく中で「先生をわざと挑発してネットに投稿し、炎上を狙ったものだった」とした情報が入り、逆に生徒たちが非難されることになった。

殴られた生徒、撮影していた生徒の顔写真と名前などの個人情報がネット上で拡散。先生に対する処分を軽くするようお願いする署名キャンペーンも立ち上がった。

 

どうなるか分からないですね。
 

モバイルプリンス

 

ネットに投稿した生徒も、ここまで大ごとになるとは想像していなかっただろう。ましてや、生徒の方がバッシングされるのは予想外だったはずだ。

今は、手元のスマートフォンでトラブルの様子を動画に撮影して世の中に訴えることが簡単にできる。

誰でも「ニュースレポーター」になれる半面、ネットの世界に広がると(ほかの人の)「意見」をコントロールするのは不可能だ。トラブルを撮影したり、その写真や動画を投稿したりするのは絶対に行わないことだ。

 


イラスト・小谷茶(コタニティー)

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本来、日本の法律に触れるようなことを誰かがやったのであれば、警察・検察・裁判所が動いて、慎重に「刑」を決める。

それを勝手に「俺たちが裁くんだ!」という気持ちで、バッシングするのは、法によらず相手を勝手にこらしめる「私刑(しけい)」になる。

 

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今回の件では「生意気な生徒に対する暴力は仕方ない」などの意見もともに拡散された。

この「理由があれば殴ってもいい」という考え方も、「理由があればネットで個人情報を拡散されても仕方ない」という私刑の考えに結びつく。

 

確かにそうですね。
 

モバイルプリンス

 

まずは、トラブルの様子を撮影した動画を投稿しないこと。

そしてトラブルの動画が拡散されているのを見かけても、安易な気持ちで拡散しないこと。この心がけが大事だ。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/