原料糖1900トン荷役できず 南大東、荒天で倉庫山積み


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倉庫いっぱいに保管されている原料糖=8日、大東糖業南大東事業所(池田羊子通信員撮影)

 【南大東】大東糖業南大東事業所(沖山龍嗣社長)の原料糖(粗糖)が海上のしけで船に積み込みできず、倉庫で保管可能な最大量の約1900トンに達していることが8日、分かった。同日に農家からのサトウキビの搬入を停止、9日から工場も止める。南大東事業所は「機械の故障で工場が止まったことはあるが、それ以外では初めてだ。今期は思った以上に豊作で収穫作業も順調だった。11日に荷役予定で、天候に期待するしかない」と話している。

 南大東事業所によると原料糖は、千葉県など県外にチャーター船で輸送している。今年は海上のしけが多く、防波堤がない島の港では積み込み作業が難しい状況だ。

 また島の北、南、西にある3港を風向きで使い分けているが、南側の港が台風被害の修復中で使用できないことも影響しているという。生活物資を運ぶ定期船と調整して港を使用する。

 原料糖は5日に荷役予定だったが7日までしけが続いた。11日に別の船が入るが、12、13日は生活物資の定期船が入港予定で、しけると14日まで延期になる。

 南大東事業所によると、今期のサトウキビの収穫量は約8万2千トンの見込みで、8日までに約4万トンが搬入された。