小禄、宮里破り連覇 沖縄県中学U―14サッカー


社会
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 サッカーの第52回県中学校(U―14)大会(主催・県サッカー協会、琉球新報社)は10日、中城村ごさまる陸上競技場などで行い、決勝で小禄が2―0で宮里を下し、2年連続の頂点に立った。優勝した小禄と準優勝の宮里は3月26日から熊本県で行われる第32回九州中学校U―14大会に県代表として推薦される。小禄と宮里を除くベスト4に入った読谷、山内は3月23日から福岡県で行われる第26回中学生親善サッカー北九州大会に推薦される。

◇キーマン負傷に一丸

小禄―宮里 後半3分、キーパーをかわし先制ゴールを決める小禄の石川翔大(10)=10日、中城村のごさまる陸上競技場(上原修撮影)

 中心的存在の白石薫を前半に負傷で失った小禄だが、逆にチームは一体となった。後半にFW石川翔大、森大祐がそれぞれ得点を挙げて2―0で宮里を下し、連覇を達成した。山城宏幸監督は「(白石は)いい活躍をしていたので、彼が抜けた分、チームがまとまった」と振り返った。

 前半から得意のパスサッカーで攻め込みたかった小禄だが、ラインを上げ、複数人でプレスを掛けてくる宮里の守備に手こずった。そんな中でこれまでボランチとして試合を組み立てた白石が相手選手と接触し、足を痛めてベンチへ退いた。

 ハーフタイムに病院へ向かう白石に「サンキュー、薫」と声を掛けたメンバーは円陣を組み、気合を入れ直して折り返した。後半3分に右サイドの鈴木大凱がボールを持つと、石川が相手選手の裏を取ったのが見えた。「思いっきりバックスピンをかけた」(鈴木)約15メートルのロングパスは石川の足元へ落ち、「トラップもドンピシャだったし、シュートコースも見えた」という石川が右足で落ち着いてゴール右隅に先制点を決めた。

 その後も攻撃が活性化した小禄は、後半14分に「相手キーパーがミドルをはじくからチャンス」と森が新垣大翔のシュートのこぼれ球を押し込み、追加点を挙げた。

 この3月で定年退職を迎え、チームを離れる山城監督。主将の長嶺碧希は「今年は去年以上の結果を残して監督を胴上げしたい」と決意を胸に、恩師とともに最後の九州大会に挑む。

 (屋嘉部長将)