県民投票 期日前 知事選2倍超 11市、初日から続々


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県民投票の期日前投票を行う人たち=15日午前、名護市

 名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票の期日前投票が15日、全市町村で一斉に始まった。昨年9月に行われた県知事選の期日前投票初日の投票数と比べ、うるま市で約5・5倍に達するなど県内11市では軒並み2倍以上に上った。県民は市役所などに設けられた期日前投票所に続々と足を運び、出足は好調だった。期日前投票は期日が繰り上げられる竹富町を除いて23日まで行われ、24日に投開票される。

 那覇市役所本庁舎1階の期日前投票所では初日のこの日だけで1930人が投票した。前回知事選の初日の実績は1132人だった。市部ではいずれも知事選の期日前投票初日の数を上回る市民が投票を済ませた。

 玉城デニー知事は15日午前、沖縄市役所の期日前投票所で投票した。

 記者団に「県民投票の機会に県民の皆さんがしっかりと考え、投票所に足を運ぶことを大切にしてほしい」と語り、1票を投じるよう呼び掛けた。自身が投票した選択肢については明言を避けた。

 菅義偉官房長官が投票結果にかかわらず新基地建設を進める考えを示したことに対しては「投票の結果次第だが、(政府に)しっかり伝えたい」と述べ、最も多く得票した選択肢が投票資格者総数の4分の1に達すれば、条例に従って首相と米国大統領に結果を通知する意向を示した。

 13日現在の投票資格者総数は115万6295人で、4分の1は28万9074票となる。23日までに死亡者や二重登録などを精査し、人数を確定させる。

 期日前投票の県内全体の投票者数は県が18日と23日に速報値を公表する予定。昨年9月の県知事選では有権者の35%に当たる40万7千人近くが期日前投票を実施した。