骨髄バンクに関心を きょう巨人キャンプで登録会 池江選手病公表で反響


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ドナー登録会への参加を呼び掛ける日本骨髄バンクの(左から)田中真二さん、広瀬舞さん=15日、那覇市泉崎の琉球新報社

 競泳女子の池江璃花子選手(18)の白血病公表で、注目が集まっている骨髄バンクへのドナー登録。登録できるのは54歳以下であることから全国的に若い世代の確保が課題となっているが、日本骨髄バンク(東京都)によると、沖縄は人口千人当たりの登録数が全国一多い。日本骨髄バンクは16日、プロ野球巨人の春季キャンプに合わせドナー登録会を実施する予定で、担当者は「まずは関心を持ってほしい」と呼び掛けている。

 ドナー登録は18~54歳の健康な人が対象で、ことし1月末時点の登録者数は約49万4千人で、県内は2万4611人。人口千人当たりの登録者数は全国平均8・70人に対し、沖縄は37・07人で4倍以上。さらに、20代の若年層の登録率は全国が14・9%(昨年3月末時点)に対して、沖縄は28・6%で全国一だった。

 日本骨髄バンクによると、登録申込書の請求は1日5~6件ほどだったが、池江選手が病気を告白した12日から急増。13日は584件に上った。広報渉外部の田中真二さんは「電話での問い合わせもひっきりなし。反響の大きさを肌で感じている」と話す。

 16日には那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇前でドナー登録会を開く。午前10時~午後4時まで。登録者50人に巨人選手の直筆サインボールをプレゼントする。県内の骨髄移植経験者らが球場入り口付近のステージに登壇し、体験を語る時間もある。申し込みや採血は、混雑していなければ15分ほどで完了する。

 ドナーが適合する確率は9割以上だが、本人の健康状態などの理由で移植率は6割に満たない。田中さんは「家族で来られる方も多いので、この機会に骨髄バンクについて正しく知ってもらえたら」と期待した。