図書館、生涯学習拠点に 放送大学シンポジウム


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「図書館と連携して生涯教育の充実に努めたい」と語る放送大学学長の來生新氏=16日、那覇市泉崎の県立図書館

 放送大学の「学び」のシンポジウム「生涯学習拠点の『要』としての新県立図書館」(放送大学沖縄学習センター主催、琉球新報社共催)が16日、那覇市泉崎の県立図書館ホールで開かれ、約130人が参加した。放送大学学長の來生(きすぎ)新氏らが図書館の役割や地域連携の重要性を語った。

 県立図書館は今月からビジネスエリア内に放送大学コーナーを設置し、テキスト347冊が並ぶ。放送大学と都道府県立図書館との連携は全国初の試み。今回のシンポジウムは、県立図書館との連携を記念して開催された。
 來生氏は放送大学を「学校教育と生涯教育が一体化している組織」と紹介し、「地域住民が主体である放送大学と図書館が連携して、さらなる生涯教育の充実に努めたい」と強調した。
 その後の報告と討議では同図書館副参事の垣花昭彦氏、メリーランド大学講師の松岡和枝氏、那覇西高校長の長濱雅仁氏が登壇した。
 垣花氏は、民衆の熱望によって戦後、図書館が復興した歴史を紹介。「図書館は学びに導く出合いがある場所。まずは足を運んでいただきたい」と話した。
 松岡氏は、放送大学のビデオを見て博士号挑戦への決意を新たにしたことを語り「人生は長い。放送大学コーナーを活用し、図書館で学び直しを始めよう」と呼び掛けた。長濱氏は「学校図書館の充実は、県立図書館へ足を運ぶ意欲につながる。ともに活性化に励みたい」と力を込めた。
 コーディネーター・コメンテーターを放送大学沖縄学習センター所長の富永大介氏、放送大学客員准教授の蔵根美智子氏が務めた。