防犯マップ全国最高賞 地域に感謝 城東小6年生の集大成


社会
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小学生のぼうさい探検隊マップコンクールで未来へのまちづくり賞に選ばれた城東小学校のちゅらっこ城東のメンバーと平敷兼栄校長(後列)=7日、那覇市立城東小学校

 沖縄県那覇市立城東小学校(平敷兼栄校長)の6年生有志が作成した防犯マップがこのほど、第15回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール(日本損害保険協会主催)で、全国最高賞に並ぶ未来へのまちづくり賞(朝日新聞社賞)に選ばれた。作成した「ちゅらっこ城東」のメンバーは、小学1年生から親子で防犯マップ作りを続けている。子どもたちを見守る地域の企業や住民への感謝を込めて、6年間の集大成を作り上げた。

 ちゅらっこ城東は、比嘉あこさん、宮國実奈さん、山田梓莉さん、多和田泉美さん、金城梨里さん、上原碧月(みづき)さん、堀毛里乃さんの仲良しメンバー7人。きっかけは、メンバーのきょうだいも防犯マップを作っていたことだ。「お兄さんたちに負けないものを作りたい」と、メンバーの母親である宮國智加子さんの助言も得て小学1年生の時から毎年作成している。

 今回のマップは、城東小が地域の店舗や事業所に独自に依頼している子どものための緊急避難所「城東っ子の家」を8月に回って作った。全82カ所のうち、6カ所が不明、20カ所が無くなっていることが分かった。継続していた56カ所には児童らがインタビューし、場所や開いている時間を細かく記載。見守りに対し「感謝状」も贈呈した。

 犯罪が起きやすい場所を「入りやすく見えにくい場所」として、通学路で該当する場所がないかを確認。危険な場所を写真と共に地図に落とし込んだ。マップは、継続して取り組んでいることや分かりやすいビジュアルなどが評価された。全国566団体2865作品から、最高賞9賞の一つに選ばれた。県子ども地域安全マップコンテストでも最優秀賞を受賞した。

 リーダーの比嘉さんは「危ない場所は通らないようにしようと、心掛けるようになった」と話す。山田さんは「地域の人が守ってくれる優しさを感じた」と話した。助言や指導をした宮國智加子さんは「子どもを守るのは大人として当たり前だという地域の人が素晴らしい。子どもたちも成長して感動した」と語った。平敷校長は「ここまで作成していることは大変心強い。城東小の良き伝統になれば」と話した。