石垣陸上自衛隊配備の賛否を問う市民投票、市議会野党が条例案提出へ


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陸自部隊配備を巡る現行計画の賛否を問う住民投票条例案を採決する石垣市議会=1日午後

 【石垣】沖縄県石垣市平得大俣への陸上自衛隊配備計画を巡り、市議会で直接請求が否決された同計画への賛否を問う住民投票条例について市議会野党側は19日、3月定例会に条例案を議員提案する方針を固めた。定例会開会日の25日に提出する予定だ。

 住民投票を巡っては有権者の約4割に当たる1万4263筆が署名して直接請求されたが、1日の臨時議会で、可否同数の議長裁決により否決された。

 一方で否決後も、条例制定請求者の市住民投票を求める会が与野党議員と面談して実施を模索する動きを見せるなど、投票実現を求める市民の声は根強い。

 野党側は19日に会議を開き、定例会に条例案を提出する方針を確認した。今後、提案者などを調整する。

 1日の臨時会では野党が全員賛成する一方で、過半数を占める与党議員の大部分が条例案に反対した。ただ野党が早急に結論を求めた結果、実質的な議論がないまま採決に至った経緯もあり、審議不足も反対理由となった。住民投票自体には理解を示す与党市議もいることから、今後の議論が注目される。野党市議の一人は「1万4千筆の重みを受け止め、残された可能性に懸けたい」と話した。