今日 できることを 絵本作家のSavaさん 「沖縄」描き 県民投票PR


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浦島太郎(左)が見つめる沖縄をイメージして描いたSavaさん(本名・和田瑞希さん)の作品

 24日投開票の県民投票へ向け、浦添市に住む絵本作家のSavaさん(31)=本名・和田瑞希=が「Hurry sun down!(夕日が沈む前に今日できることを)」と題したグラフィックデザインを作成し投票を呼び掛けている。フェイスブックで賛否にかかわらず「一人一人ができることをしよう」と発信し、著作権に関係なく無償で広く画像のシェア(共有)や活用を促している。

 出身は千葉県。琉球大入学をきっかけに2006年から沖縄に住み始めた。昨年夏ごろ、知人との会話で聞いた言葉「Hurry sun down!」が印象的でノートにメモした。

 この言葉をテーマに創作を模索し始めた頃、名護市辺野古の新基地建設で昨年12月に土砂投入が始まった際の映像を見た。

Savaさん

 青い海が土砂で赤っぽく変わる光景に「色に驚いた。心がわさわさした」。辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票の動きが報道される中、今のタイミングで県民の意思を示す県民投票のポスターをかわいいデザインで描こうとの思いに至った。

 作品は夕日が沈む時間帯の沖縄本島を浦島太郎が見つめているイメージ。家路を急ぐ子どもらの日常やサンゴなど豊かな自然がある一方、住宅地上空を飛ぶ戦闘機も描かれている。1月に沖展へ出展しグラフィックデザイン部門で奨励賞に選ばれた。

 Savaさんは作品へ込めた思いを「県民投票が身近に感じられればと思う。県民が思うことを素直に表に出すことが県民投票の一番の意義ではないか」と強調した。 (古堅一樹)