教育

科学の不思議 体感 ファラデー・サイエンス・プログラム 喜瀬武原小中で出前授業 児童ら電磁誘導学ぶ

 科学者の支援や青少年向け科学教育の事業を行うファラデー財団(米国カンザス州)はこのほど、沖縄県恩納村の喜瀬武原小中学校で出前授業「ファラデー・サイエンス・プログラム」を開いた。小学校1~6年生が参加し、科学の不思議を体感した。日本での開催は初。このようなプログラムを受ける機会が少ない地方の学校に届けようと沖縄県と熊本県の2カ所で開かれた。


ファラデー・サイエンス・プログラムでファラデーモーターを動かす児童=8日、恩納村の喜瀬武原小中学校

 2部構成で、前半はカンザスのスタジオとインターネットでつないで現地から科学実験を見せ、後半は子どもたちが手を動かして科学工作をした。工作は退職した高校の理科教諭で全国で講演活動を行うMr・マサックこと工藤貴正さん(青森県)が講師を務めた。

 ファラデーについて工藤さんは「小学校しか出ていないが電磁誘導といって電流が流れる法則を発見した。電気を使う現代の生活はファラデーのおかげ」と説明。子どもたちは工藤さんに教わって乾電池、磁石、銅線を材料にファラデーモーターと呼ばれる簡単なモーターを組み立てた。

 アルミホイルを巻いた磁石に乾電池を重ね、銅線で作った輪を載せると、輪はくるくると回り出す。子どもたちは「動いた!」と感動の声を上げ、飽きずに見詰めたり、回りながら発熱する輪に触れて「あちっ」と驚いたり。

 5年の宇江城孝太さん(11)は「実験は準備がいるけど、やってみたら面白かった」と話し、浮かんだ疑問を次々に工藤さんに質問した。6年の外間こころさん(12)は「たまたま磁石をひっくり返したら輪が逆回りしてびっくりした。中学で仕組みを習うのが楽しみ」と笑顔を見せた。

 電磁誘導は小学校では習わず、低学年では仕組みを理解するのも難しい。工藤さんは「それでも質問はたくさん出たし、『回った』という感動は忘れない。『難しいから教えない』でなくていい」と話し、子どもたちの気付きや疑問を喜んだ。喜瀬武原小中の木下剛志教諭は「普段の授業ではできないこと。科学に興味を持ち、好きになってほしい」と願った。