クイチャーで厄払い 宮古城辺・比嘉 旧二十日正月祭


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比嘉公民館前の広場で獅子を囲んでクイチャーを踊り、厄払いと集落の繁栄を願う住民ら=2月24日、宮古島市城辺比嘉の比嘉公民館前

 沖縄県宮古島市城辺の比嘉集落で2月24日、伝統行事の「旧二十日正月祭(パツカショウガツ)」が行われた。マーニ(クロツグ)の冠をかぶった住民らが2頭の獅子舞の後を歩き、ほら貝や三線、太鼓などを鳴らしながら比嘉公民館を3周し、その後公民館前の広場でクイチャーを踊って厄払いと集落の繁栄を願った。獅子舞は集落内の新改築された家なども回り、厄払いをした。

 実家を改築したという獅子舞の扇動役を務める砂川博昭さん(42)は、自宅に獅子を招き入れて厄を払った。「厄払いも終わって、これからが改めて新しいスタートだ。自分で扇動役を務めるのはなかなかない経験なので、いつも以上に力が入った」と笑顔で話した。

 旧二十日正月は山林処分を巡る氏族と平民の争いの和解が1913年1月20日だったことから、毎年旧暦1月20日に行われている。