リュウキュウアユ「元気に帰って」 沖縄・名護 源河川で仔魚1000匹放流


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リュウキュウアユの仔魚を放流する真喜屋小の児童ら=5日、名護市源河川
人工授精で繁殖した仔魚

 【名護】リュウキュウアユを蘇生させる会と沖縄美ら海水族館は5日、人工授精で繁殖させた絶滅危惧種リュウキュウアユの仔魚(しぎょ)約千匹を名護市の源河川に放流した。仔魚は生後2カ月ほどで、体長3~5センチ。真喜屋小学校の6年生15人が「元気に帰ってきてね」と川に放した。同館によると、リュウキュウアユは海と川を行き来する両側回遊魚で、1年で産卵を終えるまでの一生を全うする。

 リュウキュウアユについての説明を聞いた親川優さん(12)は「復活のため、みんなで川をきれいにしていきたい」との願いを込めて放流した。

 沖縄本島のリュウキュウアユは1980年ごろに一度絶滅が確認されたが、92年から奄美大島産の本種を沖縄本島北部で放流し、個体数の回復が確認されている。沖縄美ら海水族館は2009年から放流事業に取り組み、これまでに約1万匹を放流している。