やったぜFC琉球 J2昇格3連勝 愛媛に2―0 第3節


この記事を書いた人 大森 茂夫
琉球―愛媛 前半10分、素早く切り込んでシュートを決める琉球の上門知樹=10日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀨守昭撮影)

 サッカー明治安田J2の第3節、開幕2連勝中のFC琉球は10日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで愛媛FCと対戦し、2―0で完勝した。水戸、柏と同じくリーグ開幕3連勝とした。

 積極的に前に仕掛けるチーム同士の対決となった。前半10分、相手DFのトラップミスをうるま市出身の上門知樹が素早くカットし、そのまま先制点を上げた。相手に主導権を握られ苦しい時間が続いたが後半30分、鈴木孝司が追加点を挙げて引き離した。最後まで守備陣の堅守も続き、無失点で連勝を伸ばした。

 琉球は16日午後6時から、同スタジアムで徳島ヴォルティスを迎え撃つ。

<守備へ高い意識、無失点呼ぶ>

 開幕2連勝と結果を残す中、これまでは守備の連係ミスなどから失点が多かった琉球。今節は全員が最後まで守備への高い意識を持ち、カウンターやセットプレーからの失点はなく、2―0で勝ち切った。結果も内容も充実し、ホームで再び勝ち点3を積み上げた。先制点を決めたうるま市出身の上門知樹は「ホームは特別で、負けてはいけないという気持ちがあった。良かった」と喜んだ。

 前節の大宮戦は最終盤に相手の勢いに押され、3失点し、1点差に詰められた。今節、琉球の選手は際どかった試合の課題をしっかり修正し、誰一人として緊張の糸を緩めなかった。

 愛媛はショート、ロングボールで前線にボールを送り、攻撃の起点をつくった。苦しい時間も多かったが、センターバックの福井諒司、岡﨑亮平がゴール前で堅守。福井は最後まで後方で声掛けを続け、守備ラインをコンパクトに保ち続けた。前半10分に上門知樹、後半30分に鈴木孝司が好機をものにした。

 鈴木は「1、2試合目よりもチームが成長している」と実感する。西岡大志も愛媛にいる兄・大輝との兄弟対決を制し、自信を深めた。無失点を支えた福井は「出場している試合は負けたくない」と決意しピッチに立つ。選手個々の向上心が琉球の進化の原動力だ。
 (喜屋武研伍)