「ALS負けず来年も」 宮里さん念願の出場、応援力に いとまん平和トリム


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
完走後、笑顔を見せる宮里朝彦さん(中央)と伴走した職員ら=17日、糸満市西崎運動公園

 うるま市の具志川厚生園に入所する宮里朝彦さん(68)=同市=は、伴走者と共に笑顔でゴールをくぐった。人生初マラソンに「いやぁ、本当に気持ちいいレースだった」と満面の笑みを見せた。

 全身の筋肉が徐々に動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、昨年から車いす生活が始まった。念願だったという出場に、同園の職員と何度も練習を重ね本番に備えたという。

 5キロの道のりを約1時間、粘り強く進んだ。沿道からの声援に「何度も『ありがとう』と伝えた。エネルギーが湧いてきた」と振り返った。

 レース前は緊張した様子で「今日は午前3時に目が覚めてしまった」と話すも、ゴールすると満足そうにほほ笑んだ。「次の大会まで体がどの程度動くか不安はある。それでも負けずに、また挑戦したい」。完走証を胸に、決意を新たにした。