3日間の予定が…名護市議会の議案質疑、半日で終了 一般会計予算への質疑は誰もせず


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 【名護】沖縄県の名護市議会定例会本会議が18日開かれ、3日間予定していた議案質疑が半日で終了した。2019年度一般会計予算に組み込まれた辺野古新基地建設の見返りとしての再編交付金を含む総務費や教育費に関して質疑した市議は1人もいなかった。市職員からは「何十年働いていて初めてだ」「3日の予定が半日で終わるのは最短ではないか」とする声が聞かれた。

 この日の本会議は、午前中が市内小学校の卒業式だったため午後から始まった。議案質疑は18~20日までの計3日間の日程が組まれていたが、予算案全体についての質疑も少なかったため、18日の午後のみの半日で終了した。19日と20日は休会となる。この間も議員に手当は支給される。

 一般会計予算には、総務費で再編交付金を活用した豊原区民広場整備事業や久志区民倉庫整備事業のほか、教育費で再編交付金を活用した保育料無償化の事業費が組み込まれている。県外や海外への企業誘致活動や訪問旅費、市長専用の車両購入費なども総務費に入るが、質疑をした市議は1人もいなかった。

 市職員からは「総務費は毎年必ず質疑が出る項目だ。なぜ今年は出なかったのか疑問だ」「市議にやる気があるか分からない」と議案質疑の短さを疑問視する声が聞かれた。