五輪で見たい 1位は水泳 27新聞社・小学生1万人調査 野球・ソフト、サッカー続く


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 「こども新聞サミット実行委員会」が全国の小学生を対象に実施したアンケート結果によると、一番よくするスポーツのトップ3は、男子が「サッカー」「野球」「水泳」、女子が「水泳」「バドミントン」「バスケットボール」だった。東京オリンピックで見たい競技については1位が「水泳」、2位が「野球・ソフトボール」、3位が「サッカー」となり、日頃親しんでいる競技と観戦したい競技が重なる傾向が出た。

 同実行委員会は、琉球新報社など全国の新聞社27社でつくる。アンケートは東京オリンピック・パラリンピックを前に小学生のスポーツに対する意識を探ろうと、子ども向け新聞の読者を対象にインターネット、はがき、質問紙を用いて今年1月から2月まで実施した。有効回答数は1万2488人だった。結果は26日、27日に東京都内で開かれる「こども新聞サミット」の議論に活用する。

 スポーツ大会へのボランティア参加とスポーツ習慣の関連性について、スポーツをするのも見るのも「好き」と回答した人のうち、「ボランティアをしてみたい」とした人が6割近い59・8%を占めた。一方、「好きではない」と答えた人でボランティアをしたいと答えた人は16%にとどまった。東京オリンピック・パラリンピックの大会ボランティアは18歳以上となっているが、スポーツに親しんでいる小学生ほど、ボランティアへの参加意欲が高かった。

 スポーツジャーナリストの増田明美さんは「人のために何かしたいという気持ちが素晴らしい。地域の(スポーツ)大会に行くと、子どもたちが選手に花束を渡したり、吹奏楽の演奏をしたりする。選手は元気が出る」と激励した。

 昨年はスポーツ界の不祥事が相次ぎ、一部の指導者のあり方が問われた。「コーチや監督の指示は絶対に守らないといけないと思うか」という設問に「はい」と答えた割合が全体で55・5%と半数を占めた。学年別では「はい」と答えたのが低学年で71・9%だったのに対し、高学年では45・2%となり学年が上がるほど低くなった。増田さんは「いい指導者との出会いは大切だが、勝ち負けにこだわり過ぎる『勝利至上主義』に走り過ぎては、『心技体』の心が育たない」と指摘した。