家に眠っている不要品で子どもを笑顔に 困窮世帯へ無償提供 OCFSコンテナハウス「連絡気軽に」


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無償提供のために保管している子ども服を手にするOCFSの知花誠也さん(右)と代表の森田修平さん=3月27日、北谷町

 自宅に眠っている不要品を子どもたちの笑顔につなげませんか―。児童福祉司や養護教諭らでつくる「沖縄の子どもと家族・支援者の未来を明るくする会(OCFS)」は、子どもが必要な物資を、生活が苦しい世帯に無償提供する取り組みを4月から始めた。名前は「OCFSコンテナハウス」。児童福祉司として県中央児童相談所に勤務している代表の森田修平さん(33)は「欲しい方も提供したい方も、気軽に連絡を」と呼び掛けている。

 

 「使ってないトランポリンありますという人がいましたら、寄贈してくれませんか」。昨年11月、OCFSメンバーで養護教諭の平良瑠夏さん(31)は自身のフェイスブック(FB)ページに書き込んだ。発達に課題を抱えた児童に学校で安心して過ごしてもらうため、トランポリンを使いたいと考えたからだ。「絶対いないだろう」と思っていたが、提供者が見つかり、受け取ることができた。

 平良さんの話を知り、森田さんは「ソーシャルメディアでニーズに合った物のやりとりができるのでは」と感じた。以前から「フードバンクのように、使わなくなった物を気軽に渡せるようになればいいのに」との思いがあった。

 OCFSメンバーで児童自立支援専門員の知花誠也さん(31)らも賛同。知人の紹介で、那覇市内に物品を保管するスペースも確保できた。使わなくなった物を収集し、必要とする人たちに提供する取り組みを1日にスタートした。

 まずは自宅にあった子ども服や皿などの日用品をストックしている。現在募っているのは学生服やタオル、文具類、おもちゃ、化粧品など。用具をそろえられず部活ができない例もあるため、シューズや野球のグローブなども歓迎だという。

 FBの「OCFSコンテナハウス」のページで物品の写真をアップしていき、受け渡し場所などはメールやFBのメッセージで希望者とやりとりして調整する。車を持っていない世帯向けに自宅近くまで運ぶことも検討している。

 森田さんは「一人一人必要な物は違う。やりながらニーズを発掘していきたい」と意気込んでいる。問い合わせはメール
ocfs.happy@gmail.com
(前森智香子)