サッカーのKYFA第47回九州リーグは6日、金武町フットボールセンターと金武町陸上競技場で開幕し、昨季2位の沖縄SVは、同9位の九州三菱自動車(福岡)に4―0で快勝した。海邦銀行SCは日本製鉄大分に1―2で敗れた。第2節は7日、同会場で行い、沖縄SVは川副クラブ(佐賀)と、海邦銀行SCは熊本県教員蹴友団と対戦する。リーグは9月22日まで行われる。
◇終始主導権 新旧選手が躍動
昨季2位の沖縄SVは、昨季9位の九州三菱自動車を相手に、終始主導権を握り続けた。新旧の選手が躍動し、昨季課題としていた守備も修正、4―0で完勝した。進化したサッカーで白星発進はしたが、髙原直泰監督兼選手は「上(JFL)にいくためにも、決して良い内容ではなかった」と喜びを抑え、気持ちを引き締めていた。
立ち上がりは動きが硬く簡単なパスミスなどが目立ったが、徐々にパスがつながり始め、両サイドから攻撃を展開させる。31分、右サイドから切り込んだ秋本和希が右足を振り抜き先制。続く40分、右サイドからのクロスを山内達朗が頭で合わせて2点目とした。
メンバーを大幅に変えた後半も、勢いはそのままに内外から攻撃を展開させる。7分、石川和磨が3点目、そして26分、ゴール前の髙原から受け取ったパスを高柳昌賢が振り抜き、ダメ押しの4点目とした。
J2の山口から高柳一誠、栃木から西澤代志也をボランチとして招聘(しょうへい)した。攻守で「より安定した」(髙原)サッカーとなり、終始危なげない試合運びができた。しかし、西澤は「求められていること以上のプレーをしたい」と気持ちを入れ替え、髙原は「最後のパスの精度がまだ低い。こだわりを持って、チームとして上げていきたい」と前を見据えた。白星発進にも慢心はない。沖縄SVは「克己」のスローガンの下、リーグの頂点へひた走る。(喜屋武研伍)
◇好機生かせず黒星喫す 海銀SC
海邦銀行SCは、日本製鉄大分にPKで先制したものの、ロングスローから2失点を喫した。持ち味の走力を生かして主導権を握り続けるが追加点はなく、1―2で黒星発進となった。
仲間幹監督は「組み立てては良かったが、泥くさくいけなかった」と肩を落とした。
前半はパスを細かくつないで相手守備裏のスペースを狙い続けた。17分にPKを獲得し、島袋貴男が落ち着いて決めた。しかし33分と42分、ロングスローから立て続けに失点。
運動量を落とさず、サイドチェンジを使ってスペースをつくっては中央突破やサイド攻撃を展開。何度も好機をつくるが、得点にはつながらなかった。
悔しい結果となったが、與那城慧太主将は「やっているサッカーは悪くない。今季はやり切るプレーで昨季より一つでも上の順位を狙いたい」と意気込んだ。