実力派の海外勢続々、宮古入り 本番に向け選手ら調整 トライアスロン宮古島大会


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大会本番に向けて意欲を語る(左から)キャサリン・ウォルサー、ダニエル・ロビンス、ナデル・レッグ=10日、宮古空港

 【宮古島トライアスロン取材班】第35回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市、琉球新報社)の海外招待選手4人が10日、宮古島入りした。初出場の選手が多いが、いずれも優勝や上位入賞を狙う実力者ぞろい。レースの戦略や大けがからの復活など、それぞれの意気込みを語った。一方、市内では本番当日に向け、バイクやランでコースを確認する選手や選手を応援する横断幕が各地で見られるなど、大会ムードが高まってきた。

 この日に現地入りしたのは今回で5回目の出場となる女子のナデル・レッグ(45)=オーストラリア=と、初出場で女子のキャサリン・ウォルサー(32)=ドイツ、リー・シャオ・ユー(41)=台湾、男子のダニエル・ロビンス(28)=オーストラリア=の4人。男子のアレキサンダー・タケナカ(36)=ブラジル、ビクター・ゼミテフ(46)=ウクライナ=はけがなどで出場を辞退した。

 レッグは上位入賞の常連者で、過去に最高4位に入った実力を持つ。得意種目はラン。スイムとバイクで体力を温存し「ランで力強い走りをしたい」とコース戦略を思い描く。女子の優勝も射程圏に入る9時間から9時間30分の間のタイムを目指す。

 ウォルサーは宮古より距離が長いレースで自己ベスト9時間25分の記録を持つ。ただ2017年2月、競技外で重大な交通事故に遭い、7カ月間歩くことすら困難に。医師に障がいが残る可能性も告げられたが、不屈の精神でリハビリを続け、復活。今大会は事故後初めてのレースだ。「楽しむことを第一にしたい」とにこりと笑った。

 「10年前からずっと出場したかった」と感慨深げに話したのはリー。台湾の友人選手から「島の人の応援が素晴らしい」と聞き、ロングに出るなら宮古と決めていた。今年の目標は日本国内のロング4大会に出ること。3月から約3週間、以前所属した県内のトライアスロンチーム「チームゴーヤー」と特訓し、万全の状態でレースに挑む。

 ロビンスは1年前に初めてオーストラリアのロングに挑戦し、10位の好成績を残した。今回の目標タイムは9時間以内だが「バイクのフィニッシュ時に(トップと)15分以内なら追いつけるかも」と優勝も視野に入れる。ただロングの経験が少ないため「滑らかな動きを保つことを一番に考えたい」と堅実に語った。