玉城デニー知事「激しい怒り」 北谷米兵・女性死亡 米軍トップに抗議 米軍、捜査に全面協力へ


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記者団に事件に対する受け止めを話す玉城デニー知事=14日午後5時ごろ、うるま市地域交流センター

 北谷町で在沖米海兵隊所属の男性海軍兵と日本人女性の遺体が見つかり、兵士が女性を殺害した可能性がある事件について、玉城デニー知事は14日、13日午後に在沖米軍トップのエリック・スミス四軍調整官に対し「県民の尊い命が失われたことは大変深い悲しみであり、遺憾であると同時に激しい怒りを覚える」と抗議し、抜本的な再発防止策を講じるよう求めたことを明らかにした。うるま市内で記者団に語った。

 玉城知事は近く、在沖米軍や在沖米総領事、外務省沖縄事務所、沖縄防衛局など関係機関に抗議する考えを示した。抗議日程については、15日午前に開く県の幹部会議で調整する。

 玉城知事によると、スミス四軍調整官は13日、知事に直接電話し、男性と女性が交際していたことや男性は女性を殺害した後で自殺したこと、米軍は県警の捜査に全面的に協力する旨を説明した。その上で「これはひとえに私の責任である」と述べたという。

 記者団に対して玉城知事は、在沖米軍が今年2月に米兵らの勤務時間外の行動を規定する「リバティー制度」を大幅に緩和したことを念頭に「結局こういう事件が起こる度に、その場その場の対応だけで、事が済まされることだけは決してあってはいけないということを強く受け止めてほしい」と米軍に求めた。

 また、事件事故を減らすには「沖縄に対する過重な基地負担を早く解消させる協議を日本政府が米政府に働き掛け、日米政府は沖縄の声を聞くなど真摯(しんし)で誠実な対応を取らなければならない」と主張した。