「未来ある人なのに」 池袋暴走 犠牲者の友人怒り


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 東京・池袋の都道で19日、暴走した乗用車が通行人を次々にはねた事故で、現場に居合わせた沖縄県出身の女性(31)と娘(3)が犠牲となった。亡くなった女性と幼なじみで、県外でも定期的に交流していた県出身の友人男性(31)は本紙取材に「今でも信じられない。これから未来がある人が亡くなるのはなんとも言えない」と語った。

 男性によると、女性は沖縄で東京出身の夫と知り合い、4~5年前に結婚して東京に嫁いだ。男性が女性と最後に会ったのは、3月末にあった共通の友人の結婚式だった。女性は男性に近況を話しながら「もう少ししたら沖縄に帰ろうと思う」と話していた。夫も沖縄が好きなので、家族で転居する計画があったという。

 男性によると、女性は会員制交流サイト(SNS)に娘のお菓子を楽しそうに作る写真を投稿していた。男性は「本当に子煩悩だった」と振り返る。

 運動神経が良く、中高はハンドボールや陸上の短距離競技で活躍した女性。娘を乗せた自転車でたまたま横断歩道を渡っている途中、87歳の男性の暴走運転に巻き込まれた。友人男性は「高齢者に運転するなとは簡単には言えないが、もしも認知症があったりつえを使っているならば、ブレーキ操作が難しいからやめてほしい。今回友人を亡くして強く思う」と強調した。