パラシュート降下訓練、オスプレイ飛来…基地機能強化を懸念 嘉手納基地周辺自治体の協議会 新会長に嘉手納町長選任


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「問題解決に向け米軍に具体的な提案もしていきたい」と意気込む當山宏新会長(左から2人目)=25日、嘉手納町

 【中部】沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)は2019年度総会を25日、嘉手納町役場で開き、新たな会長に當山宏嘉手納町長を選任した。総会後の会見で當山町長は嘉手納基地から派生する諸問題について、昨年初めて実施した第18航空団との意見交換会によって一部飛行経路の改善がみられるなど有意義な結果をもたらしたことを強調し「今後も継続し、住民の負担軽減に尽力する」と誓った。副会長は前会長の桑江朝千夫沖縄市長と、野国昌春北谷町長が務める。

 総会は冒頭のみ報道陣に公開された。當山町長によると、嘉手納基地使用協定の締結に向けた関係機関への要請や、パラシュート降下訓練や外来機の訓練飛行など基地機能強化につながる懸念事項に抗議していくことなどの活動方針を確認したという。

 桑江市長は18年度は外来機の飛来増加により、騒音や苦情件数が増えたと振り返った。その中で事務局が目視調査や飛行ルート確認に力を入れ、データを蓄積したと強調。「根拠となるデータを示すことで、米軍に改善を求めることができた」と述べ、新事務局の嘉手納町にも継続を勧めた。

 野国北谷町長は「嘉手納町は騒音を中心に悩みが尽きない。負担が少しでも軽減できるよう、一緒に頑張ろう」と呼び掛けた。