求人1・18倍で最高 18年度県内 正社員は依然低水準


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 沖縄労働局(安達隆文局長)が26日発表した3月の県内有効求人倍率は1・18倍で、県内景気の好調さを背景に30カ月連続で1倍台を維持する高水準となっている。2018年度(18年4月~19年3月)の平均有効求人倍率も前年度比0・05ポイント上昇の1・18倍となり、6年連続で過去最高を更新した。

 一方で、3月の正社員有効求人倍率は0・53倍で、前年同月より0・04ポイント上昇したものの、全国平均1・14倍と比べ半分以下の水準にとどまっている。
 県統計課が発表した3月の完全失業率(原数値)は3・1%で、前年同月に比べて0・1ポイント低下した。2月の完全失業率(原数値)2・1%に比べると1ポイントの悪化となった。
 男女別の失業率は男性が3・7%、女性が2・3%だった。就業者数は前年同月より5千人多い72万6千人で、17カ月連続の増加となった。
 過去最高を更新した18年度の有効求人倍率について、安達局長は「観光業などを中心に好調な県経済が有効求人倍率に影響を与えている」と分析し、「雇用の質改善に努めていくことが県の喫緊の課題だ」と正社員求人を広げていく必要性を指摘した。
 新規求人数は前年度比1・9%増で、9年連続の増加となった。求人が増加した主な産業は運輸業・郵便業(14・9%増)、製造業(12・4%増)、宿泊業・飲食サービス業(5・8%増)などだった。