本島中部の女性会社員が元米海兵隊の軍属の男に殺害された事件の発生から28日で3年を迎える。今もなお女性をしのぶ声が寄せられていることから、恩納村安富祖の周辺住民や同村の有志らが28日に合わせ献花台を遺棄現場に設置する。
女性が遺棄された現場には27日も被害女性と同じ年ごろの学生などが訪れ、手を合わせ黙とうする姿があった。事件当初から掃除や献花を続けてきた吉田勝広県政策参与も現場を訪れ、生い茂った草を刈り取った。吉田さんは「女性の親の世代は命を救えなかった自分たちの無力さを感じている」と語った。
米軍に対し再発防止と綱紀粛正を求めてきたにもかかわらず、今月13日には北谷町桑江のアパートで海軍兵が女性を殺害する事件が起きた。吉田さんは「事件を忘れないことで犯罪の抑制につながる。多くの人に現場に来てもらって故人をしのび、事件を風化させないでほしい」と呼び掛けた。献花台は28日の夕方まで設置される。
(高辻浩之)