テント除去通知から1週間 高江ゲート前は今


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N1ゲート前のテント等の除去を呼び掛ける防衛局の警告文=1日、東村高江

 【東・国頭】沖縄県東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場N1ゲート前の抗議テントなどの設置を巡って、市民らが泊まり込みで米軍による撤去の警戒を続けている。沖縄防衛局が米軍訓練場の施設内であることを理由に、市民らに対し4月25日までにテントを除去するよう警告してから2日で1週間が経過したが、1日午後2時時点で撤去などの動きは確認されていない。4月3日には米軍が実際に撤去したこともあり、市民らは警戒を強めている。

 同訓練場のヘリコプター着陸帯に反対する市民らはこれまで、N1ゲート前の県道70号沿いにテントなどを設置し抗議行動の拠点としていたが、米軍が4月3日早朝に突然これらを撤去した。その後市民らは同じ場所に再び置いていたが、4月19日に「25日までに除去しない場合には米軍が撤去する」といった内容の防衛局の警告文が張られているのが確認された。

 通告期日の25日、上京した東村の伊佐真次村議らは防衛省や外務省に対し、米軍側にテント撤去通知を取り下げるよう要請した。

 防衛省の担当者は要請を米側に伝えると説明した一方、日米地位協定で米側が施設区域内での運営や警備、管理などのため「必要な全ての措置を執ることができる」と規定していることを挙げ、テント撤去に問題はないとの認識を示した。

 25日以降、市民らは夜通しで座り込み、警戒に当たっている。

 高江区の伊佐育子さん(58)は「テントにはこれまでの抗議運動のつなぎ目がある。撤去することは、沖縄の基地はいらないという意思をねじ伏せるものだ」と話した。