石垣島の住民の約半数が犠牲になった「明和の大津波」を知っていますか?


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
明和大津波の犠牲者の冥福を祈り、献花し手を合わせる参列者=4月24日、石垣市の明和大津波遭難者慰霊之塔

 【石垣】1771年に発生した明和大津波の犠牲者を追悼する慰霊祭が4月24日、石垣市の宮良タフナー原にある明和大津波遭難者慰霊之塔で催された。参列者は慰霊之塔に献花し、犠牲者の冥福を祈った。約200人が参列し、日頃から自然災害に備えることの重要性を確認した。

 慰霊祭では市内小中学校の児童・生徒が明和大津波や国内で発生した大規模災害を教訓にして、個人や地域が防災意識を持つ重要性を訴える作文を朗読した。

 白保小6年の照屋幸加さんは「教訓を生かすために今できることは避難訓練を真剣に行うことや、日頃からの備えをしっかりとしておくことだ」と訴えた。

 市老人詩吟クラブは、明和の大津波研究者の牧野清氏の詩を詩吟で奉納した。

 明和の大津波では、石垣島の当時の人口の48・6%に当たる8439人が、八重山全体では32・2%に当たる9313人が死亡・行方不明になったとされる。

 石垣市は明和の大津波が発生した4月24日に毎年、慰霊祭を開催している。