沖縄県内の新卒内定率、過去最高を更新 高卒97%、大卒86% 好況、求人増背景に


この記事を書いた人 大森 茂夫

 今春卒業した沖縄県内新規学卒者の3月末時点の就職内定率は、高卒者が前年同期比1・7ポイント増の97・7%、大卒者が同3・2ポイント増の86・9%で、いずれも過去最高値を記録したことが13日、沖縄労働局(安達隆文局長)の調べで分かった。内定率の過去最高更新は高卒者が4年連続、大卒者は2年連続。

 県内経済の好況や求人数の増加が要因とみられる。安達局長は「引き続き教育機関などと連携し、就職支援を続けていく」と述べた。

 新規高卒者の就職希望者数は2172人(前年同期比9・8%増)で、このうち県内内定率は97・0%(同1・6ポイント増)、県外内定率は98・9%(同1・9ポイント増)となった。

 新規大卒者の就職希望者数は2940人(前年同期比0・7%減)で、このうち県内内定率は85・9%(同2・7ポイント増)、県外内定率は89・0%(同4・0ポイント増)を記録した。

 県内求人数は前年同期比12・8%増の3594人。産業別で見ると、卸売・小売業が690人で最多となり、建設業が555人、宿泊・飲食サービス業が552人などと続いた。

 雇用環境の改善が続く一方、高卒者の就職内定率の全国平均は99・4%で、県内値97・7%と依然差がある。安達局長は「職業意識の早期形成に向けて取り組んでいく。新卒応援ハローワークなどを活用してほしい」と呼び掛けた。高卒者については1985年、大卒者は97年の3月卒業者から統計を開始した。