「戦力を超越した存在」「プロ中のプロ」功績称賛 仲間たち、「シゲさん」の挑戦後押し


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 けがや手術によるリハビリなど多くの試練を乗り越え、陰日向なくチームを支えてきた努力家の「ミスターキングス」が惜しまれながらチームを去る。淡々とした性格で高い声が印象的な「シゲさん」。かつての仲間らはその功績に感謝しつつ「やりきったと思えるまで応援したい」と、さらなる可能性を信じている。

 木村達郎代表取締役社長は低迷した創設時から苦楽をともにし、熱狂的な声援を受けるチームとなる道筋をつくった選手として「戦力を超越した存在」と称える。「金城の長年の献身無くして、現在のキングスには成り得ませんでした」と深い喪失感とともに最大級の感謝の言葉を発表した。

2013―14シーズンは主将としてチームを優勝に導き、アンソニー・マクヘンリー(左から1人目)や山城吉起(同2人目)、狩俣昌也(右下)らと笑顔で写真に収まる金城茂之(同3人目)=2014年5月25日、東京都の有明コロシアム

 中学生時代は宿敵で、共に練習生としてキングスに入団した山城吉超さんは「キングスで終える(引退する)と思っていた」と驚きを隠せない。岸本隆一ら現在の仲間からも慕われる金城の決断を全力で支持し「しげがやりきったと思うまで応援したい」と話した。

 2007年から13年までアシスタントコーチやヘッドコーチとして共に戦った伊佐勉さん(現・サンロッカーズ渋谷HC)は「努力を続けられるプロ中のプロ」と金城を称する。「常に冷静で時にはストレートに言える性格。(13―14季は)主将を引き受けたおかげで優勝できた」と感謝する。「ベンチにいるだけでも不気味な存在で、試合に出ると求められることができる(対戦相手としては)いやな存在」とキングスを離れた2人の対決も期待しており、「自信と覚悟を持って新チームでも素晴らしいパフォーマンスを見せてほしい」と期待した。

 県バスケットボール協会の日越延利専務理事は「お疲れ様とはまだ言えない。『さらに頑張れ』とうちなーんちゅのみんなが思っている」と背中を押した。