水の有害物質ゼロに! 「ママの会」、県に要望書


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 在沖米軍基地内が汚染源と疑われる水道水や浄水場、水源での有害物質汚染問題を受け、危機感を抱く女性らが「水の安全を求めるママたちの会」を設立した。

水道水の「有害物質含有量をゼロに」と訴える水の安全を求めるママたちの会の山本藍代表(右から3人目)ら=29日午後、県庁

 山本藍代表=那覇市、フリースクール講師=らが29日、県庁記者クラブで会見を開き、健康に害を与える可能性のある物質を含んだ水が供給される現状を「異常事態と言わざるを得ない」と問題視した。同日、有害物質の含有量をゼロにするよう求める要望書を県に提出した。

 同会は水道水に発がん性や胎児・乳児の発育障害を引き起こす可能性が指摘される有機フッ素化合物PFOS、PFOA、PFHxSが含まれながらも「米国の基準値以下だから安全」とされていることを疑問視し、子どもを守り育てる市民の立場から水の安全を強く求めようと25日に発足した。29日までに100を超える個人、団体が賛同している。

 要望書では(1)緊急的措置(2)中期的措置(3)長期的措置―の3段階に分けて対策を求めている。緊急的措置では汚染が疑われる地域の県民に水道水汚染の事実を広報し、飲料やミルク調合への使用を控えるよう勧告を出すことや、長期的措置で県は米軍に対して汚染源と疑われる米軍基地への立ち入りを強く求めることなどを盛り込んだ。