後半24分…劣勢はねのけた鈴木孝司の同点弾 FC琉球 J2第17節


社会
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琉球―金沢 後半24分に同点のシュートを決める琉球の鈴木孝司(左端)=8日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀬守昭撮影)

 1点を追う琉球は後半24分、金沢のパスを上里一将が体を入れて奪い、ゴール前で待ち受ける鈴木孝司へ。鈴木はフェイントを絡めながら相手守備をかわして流し込んだ。序盤から一方的攻められる展開が続いていただけに、観客は息を吹き返したように喜んだ。ホーム無敗記録も「30」の大台に乗り、無類の強さを示した。

 厳しく体を入れてくる金沢のマンツーマン気味のプレスに対して、琉球は序盤からボールを奪われる。先に波に乗った金沢に素早い展開で仕掛けられ、前半6分に先制を許した。

 ハーフタイムに「強度が弱い」と指揮官が厳しく指摘すると、選手らは徐々に相手のマークを外せるようになる。冷静さを取り戻すと強みのパスサッカーが生きて、同点シーンにつながった。

 前線の連係も光ったが、GK石井綾の正確なフィードは琉球の攻撃の起点となり、ゴール前では体を張ったセーブで何度も窮地を救った。鈴木は「ここで無敗記録が終わったらもったいないなと思っていた」と振り返る。気持ちのこもったプレーからゴールは生まれた。

 負けなしのホームに対し、アウェーは4連敗中と厳しい状況だ。石井は「今必要な勝ち点3を取るためにも、下からボールをつなげたい」と力を込めた。

 (喜屋武研伍)