設計変更の申請をしていない新護岸から土砂陸揚げ 沖縄・辺野古新基地建設でK8護岸から 国は工事の加速化狙う


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「K8」護岸(左側)を初めて使い、台船の埋め立て用土砂をダンプへ積み込んで陸揚げする作業員ら=11日午後1時4分、名護市辺野古(小型無人機で撮影)

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は11日午後0時58分、「K8」と呼ばれる護岸を初めて使い、埋め立て土砂を陸揚げした。これまでは埋め立て予定地北側の護岸「K9」のみを使用して土砂を陸揚げしていたが、新たなK8護岸も加えることで工事を加速化させる狙いがある。

 この日、K9護岸の使用も確認された。

 埋め立て申請時に政府がK8護岸を桟橋として利用する予定はないと説明していたとして、県は目的外使用(留意事項違反)として行政指導する構えを見せている。また本紙小型無人機で撮影したところ、県の許可なく当初の設計と異なる構造を加えている様子も確認された。土砂運搬船を接岸する場所とみられる。埋め立て承認を受けた際に伝えていた設計を変更する場合、県の承認が必要となるが、防衛局は設計変更を申請していない。【琉球新報電子版】

K8護岸に接岸した台船から、次々と土砂が積み込まれるトラック=11日午後1時ごろ、名護市の大浦湾