平凡な毎日が幸せ 「平和の詩」を朗読する山内玲奈さん


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平和の詩の朗読者に選ばれ、記者会見する山内玲奈さん=11日午後、糸満市の兼城小学校

 23日の慰霊の日に開かれる沖縄全戦没者追悼式で、自作の詩「本当の幸せ」を朗読する糸満市立兼城小6年山内玲奈さん(11)が11日、同小で記者会見した。山内さんは「未来が平和であるよう心を込めて読みたい」と意気込みを語った。

 今年5月、銃殺された子どもの写真を平和祈念資料館で見て「戦争は二度とやってはいけない。平穏な毎日が幸せだと感じた」ことからテーマを決定。「お金持ちになることや有名になることが幸せではない 家族と友達と笑い合える毎日こそが本当の幸せだ 未来に夢を持つことこそが最高の幸せだ」という一節で、自分の気持ちを素直に表した。
 昨年亡くなった父方の祖父は沖縄戦体験者だったが「つらい経験を思い出させるのはかわいそう」と、話を聞くことはしなかった。ただ、戦争の悲惨さを知り「戦争を決して繰り返してはいけない。戦争体験者の思いを引き継ぎ、未来へ語り継ぐことが大事」と思うようになったという。
 朗読者に選ばれ「今年は私だと思うと緊張します」とはにかんだ山内さん。それでも、平和な世の中をつくるために「自分には何ができるか、行動していくのかを常に考えることが大事。(詩を)聞いた人が本当の幸せとは何なのかを考えるきっかけになってほしい」と語った。