沖縄・路上寝による死亡が5年で12人 事故割合は全国の5倍 大半が酒の飲み過ぎ


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 飲酒や急病が理由で道路や地面に横たわった状態(路上横臥)で車にひかれる路上寝の交通事故が2014年から18年の5年間で88件発生し、そのうち死亡事故が12件起きていることが県警の統計で分かった。全ての交通人身事故に占める路上寝事故の割合は全国水準の5倍近く。路上寝の大半がお酒の飲み過ぎによるもの。例年、屋外での活動が増える6月から路上寝の通報が増加する傾向があることから、県警は酒の飲み過ぎや夜間の車の運転に注意を呼び掛けている。

 県警の統計によると14年から18年までの全人身事故に占める路上寝関連事故の割合は全国平均が0・07%に対し、沖縄は0・33%と約4・7倍の路上寝事故が発生している。全交通死亡事故に占める路上寝事故の割合も沖縄は全国の2・8倍発生している。県警は(1)地域の催しなど屋外で飲酒する機会が多い(2)過剰な飲酒の習慣がある人が多い―などを原因に挙げる。

 5年間の路上寝関連事故88件の内訳は死亡事故12件(13・6%)、重傷事故が33件(37・5%)で、軽傷事故43件(48・9%)を上回っている。被害者が見えないことや運転手の発見が遅れることなどから重症化する傾向にある。

 「道で人が横たわっている」などと、18年に警察に寄せられた路上寝関連の通報は7080件、行政や関係機関が注意喚起を行ってきているが18年から過去5年、通報件数は約7千件を横ばいで推移している。例年気温が上がり、屋外で過ごす時間の増える6月から9月の夏場に通報が突出している。

 県警は道路で横になっている人を見かけたら警察に通報するよう呼び掛けている。