「自公維」態勢が生まれたのは「オール沖縄」勢力がきっかけ 今期で引退する儀間光男参院議員


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浦添市長時代などを振り返る儀間光男参院議員=17日、那覇市おもろまち

 17日に今期限りでの引退を正式表明した儀間光男参院議員に安倍政権の評価や引退後の話などを聞いた。

 ―安倍政権をどう評価するか。

 「政権が長く続いていることで外交的には大成功だと思う。国際社会では信用を得て日本の外交を強力に進めた。内政分野では、アベノミクスの効果が出ていない。特に地方は実感がない。大企業は利益を蓄積して、従業員に還元していない。利益は社会、国民に還元すべきだ」

 ―玉城県政を評価するか。

 「発足してまだ1年足らずであり、現時点での評価は難しく分析も難しい。ただ知事本人の動きは軽快で悪くはない」

 ―辺野古新基地建設問題で県と政府の対立が続くが打開策はあるか。

 「双方が理解しないと解決しない。片道通行ではどうにもならない。結局は県民同士の争いにしかならない。玉城知事は翁長雄志前知事が敷いたレールの上にいるが、新たな問題提起をしていない。ただ解決の方法は必ず見つかる。県民を説得する努力が必要だ。県民投票や世論調査、昨年の知事選を見ると、辺野古反対派が圧倒的に多い。これは一つの世論ではあるが、県民の本音、深層心理は何か探る必要がある。県自らが地域活動を通じて県民と膝を交えて語らないと本音は出てこない」

 ―引退を決めた最大の理由は何か。

 「元気なうちに勇退しないと後輩の応援ができない。人材のリレーをするにはこの年齢が潮時だ」

 ―県内選挙では「自公維」の枠組みだが、今後の協力態勢をどうみるか。

 「『自公維』態勢が生まれたのは『オール沖縄』勢力ができたことがきっかけだ。我々がオール沖縄の政治思想の土俵には上がれない。そのため、保守の結集が必要であり大同をつくることが大事だ。これからも『自公維』態勢が維持されることを期待したい」