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辺野古埋め立ての土砂運搬航路はジュゴンの生息域である北側 環境保全図書には「主に南側」とあるのに…

積んでいた土砂をベルトコンベアへの投入口に向けて降ろす大型車=6月15日、名護市安和の琉球セメント桟橋

 【東京】沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、防衛省が昨年12月から今年5月末までに運搬船で運んだ埋め立て土砂約200隻の全てが搬出元の本部地区から本島北側を通る運搬経路だったことが20日、分かった。

 同省が県に提出した埋め立て申請に関する添付図書では運搬経路として北側航路を図示する一方、環境保全措置をまとめた別の図書では本島南側の経路を「主として」使用するとの記述がある。

 二つの図書で食い違いもあるが、実際の土砂運搬には県がジュゴンへの影響を指摘する北側航路が使われていた。


 二つの図書はいずれも防衛省が埋め立て承認願書とともに県に提出している。添付図書では土砂を北側航路、海砂を南側航路で運ぶルートを図示しているが、環境保全図書では県外から搬入する資材を「主として北側航路」で、県内からの資材を「主として南側航路」で運ぶと記載している。

 県は今月11日付で沖縄防衛局に提出した土砂運搬の停止を求める文書で、本部地区で採取された埋め立て土砂の運搬にジュゴンの生息域と重なる北側航路が利用されているとして問題視した。

 赤嶺政賢衆院議員(共産)が二つの図書の記載の矛盾を指摘したのに対して、防衛省は「主として南側航路」を使うとした環境保全図書の内容は「一般論として記載しただけだ」と説明している。

 その上で、実際に添付図書で図示した北側航路のルートに従って土砂を運搬しており、問題はないとの認識を示した。