社会

法改正、放課後デイ圧迫 南風原町・中央育成園 今月末閉鎖へ

放課後デイを閉鎖する予定の沖縄中央育成園=4日午前、南風原町宮平

 厚生労働省が2018年4月、障がいのある就学児童が通う「放課後等デイサービス(放課後デイ)」施設に支払われる報酬を改定した影響で、施設経営が悪化し事業の廃止に追い込まれる動きが沖縄県内で出ている。沖縄中央育成園(南風原町宮平)の生活支援センターは、障がいがある未就学児童を預かる児童発達支援(利用者6人)と6~18歳の就学者(利用者22人)を対象とする放課後デイを7月末をめどに閉鎖する予定だ。

 放課後デイは制度が始まった12年は県内に115カ所あったが、19年6月1日現在は394カ所に増加している。全国的にも放課後デイが増える一方で、一部で利益優先の悪質な事業者の参入が問題となったことから、厚労省は質を担保するためとして一律だった基本報酬を18年度に改定。指標で児童を判定し、特に支援を必要とする「指標当該児」を50%以上受け入れている事業所を「区分1」、それ以外を「区分2」として報酬を区分した。

 この報酬改定で、全国的に多くの事業所の経営が悪化している。19年1月に「障害のある子どもの放課後保障全国連絡会」が行った調査(35都道府県の360事業所が回答)によると、18年度上半期収入が前年同期より減った事業所は約78%に上った。同連絡会は「実際には質の向上に努めている事業所が(経営)困難に陥っている」と指摘し、18年度に導入された指標判定と報酬区分の廃止を提言している。

 沖縄大学の島村聡准教授は「区分を見直さないといけない。指標当該児を50%以上受け入れているかで分けるのではなく、障がいの重い人はいくら、軽い人はいくらと1人当たりの単価を設定する方がまだいい」と提言した。
 (嶋岡すみれ、伊佐尚記)