驚き震え泣く園児も…耳を突き刺す音 緑ヶ丘保育園で109デシベル F15戦闘機飛来時


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 【宜野湾】沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場へ17日に飛来した嘉手納基地所属F15戦闘機が北側から離陸する際、市野嵩の緑ヶ丘保育園で過去最大の109・3デシベルの騒音を発生させていたことが、琉球大学の渡嘉敷健准教授(環境・音響工学)の測定調査で24日までに分かった。当時、園内にいた園児らが驚いて震えたり、泣いたりしていたという。同園では外来のジェット機が飛行する度に、立て続けに最大騒音が更新され続けている。

緑ヶ丘保育園の園庭=2018年6月、宜野湾市野嵩

 渡嘉敷准教授の調査によると、普天間飛行場に飛来したF152機のうち1機が離陸する午後5時17分、最大騒音を記録した。これまでは5月21日にFA18戦闘機が離陸した時の107・9デシベルが最大だった。

 神谷武宏園長によると、17日当時は園の室内に約30人の園児がおり、保護者らが迎えに来る時間帯だった。怖がる園児を保育士たちが落ち着かせていたという。神谷園長は「ものすごい音がし、しばらく怖かった。これまでにない耳を突き刺すような音で、耳が痛くて体がおかしくなりそうだった」と振り返り、園児たちへの影響を心配した。

 17日は、航空自衛隊那覇基地所属のF151機が油圧系統の不具合で嘉手納基地に緊急着陸し、嘉手納基地の滑走路が閉鎖。そのため嘉手納基地所属のF152機が、普天間飛行場に目的地外着陸(ダイバート)で飛来した。
 (金良孝矢)